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脱臭装置の騒音対策とは?

脱臭装置を導入してにおいの問題は解決したのに、今度は近隣から「送風機の音がうるさい」というクレームが入る——そんなケースは珍しくありません。

臭気と騒音は、工場や店舗が周辺環境とのトラブルを抱える際の二大要因です。
本記事では、脱臭装置まわりで騒音が発生する原因と、音源別に有効な対策、そして騒音規制法上の基準の考え方を解説します。

脱臭装置の騒音は
どこから発生するのか

脱臭装置そのものが大きな音を発するわけではなく、排気を送り出す送風機(ファン)や、気流がダクト内を通過する際の音が主な騒音源となります。

  • 送風機本体の回転音・モーター音:ファンの回転翼が空気を押し出す際の空力音と、モーター自体の駆動音が組み合わさって発生します。
  • ダクト内の気流音:風速が速い区間や、エルボ・分岐部など気流が乱れる箇所で発生しやすくなります。
  • 燃焼式脱臭装置の燃焼音:バーナーの燃焼に伴う音や、高温ガスの膨張音が加わる場合があります。

圧力損失が大きいダクト系統では、必要な風量を確保するために送風機をより高い静圧・高回転で運転する必要があり、結果として騒音レベルも上がりやすくなる傾向があります。設計段階から圧力損失を適切に抑えることは、省エネだけでなく騒音対策の観点からも重要です。

騒音を放置すると
起こる問題

近隣クレームと行政指導のリスク

深夜・早朝に稼働する設備や、住宅地に近接した立地では、わずかな騒音でも苦情の対象になりやすい傾向があります。苦情が自治体に寄せられると、行政からの立入調査や改善指導につながることもあり、早期の対策が望まれます。

騒音規制法上の「特定施設」に
該当する場合がある

騒音規制法では、原動機の定格出力が7.5kW以上の送風機は「特定施設」に該当し、設置・変更の際に自治体への届出が義務付けられています。該当する場合、敷地境界線における騒音の大きさについて、用途地域や時間帯ごとに定められた規制基準を遵守する必要があります。

また、自治体によっては条例で国の基準より厳しい規模要件(2.2kW以上、3.75kW以上など)を独自に設定している場合があるため、設置予定地の自治体の条例を事前に確認することが重要です。届出の要否を判断する際は、設備の定格出力だけでなく、設置場所の自治体ルールも併せてチェックする必要があります。

音源別に見る騒音対策

送風機(ファン)本体の騒音対策

送風機本体から発生する騒音には、以下のような対策が一般的に用いられます。

  • 防音ボックス(防音カバー):送風機全体を吸音材入りの筐体で覆い、音の外部への漏れを抑えます。屋外設置の送風機では、距離減衰効果と組み合わせることで、敷地境界線での騒音レベルを大きく低減できた事例も報告されています。
  • 防振ゴム・防振架台:送風機の振動が床や架台を伝わって建屋全体に共振することを防ぎます。
  • インバーター制御による低速運転:必要以上の高回転運転を避け、風量に見合った回転数に抑えることで、騒音と消費電力の両方を低減できます。

ダクト内の気流音対策

ダクト内の気流音には、以下のような対策があります。

  • 消音器(サイレンサー)の設置:ダクトの途中に吸音材を内張りした区間を設け、気流音を減衰させます。
  • 風速の見直し:ダクト断面を見直して局所的な風速を下げることで、気流音の発生自体を抑制します。
  • エルボ・分岐部の緩和:急な曲がりや分岐を減らし、気流の乱れによる騒音発生を抑えます。

燃焼式脱臭装置の燃焼音対策

燃焼式・触媒燃焼式の脱臭装置では、バーナー部分の燃焼音や、排気ダクトの膨張音が加わることがあります。
装置本体の設置場所を近隣境界から離す、排気ダクトの出口に消音器を設けるといった対策に加えて、燃焼効率を適切に保つメンテナンスも、異常燃焼による想定外の騒音を防ぐ上で有効です。

対策の比較表

音源ごとに有効な対策とその特徴を整理すると、以下のようになります。

音源 主な対策 特徴
送風機本体 防音ボックス、防振ゴム、インバーター低速運転 設置後の追加対策がしやすく、既存設備にも適用可能
ダクト内気流 消音器、風速の見直し、エルボ緩和 設計段階での対応が望ましく、後付けは制約が出やすい
燃焼音 設置場所の離隔、排気出口の消音器、燃焼管理の徹底 燃焼式特有の対策。メンテナンスとセットで検討する

まとめ:
騒音対策は
「音源の特定」から始める

脱臭装置まわりの騒音対策は、送風機・ダクト・燃焼部のどこが主な音源になっているかを特定することから始まります。

設計段階で圧力損失を抑え、無理のない風量・静圧で送風機を運転できるようにしておくことが、結果的に騒音対策にもつながります。既に稼働している設備であれば、防音ボックスや消音器といった対策を音源に応じて組み合わせることで、近隣とのトラブルを防ぐことができます。

当メディアでは、脱臭装置に関する基礎知識を他にも多数掲載しています。メーカー選びの判断材料として、ぜひ参考にしてください。

【導入場所・におい別】
脱臭装置おすすめ3選

導入場所とにおいの特性に着目し、それぞれの課題に適したおすすめの脱臭装置を紹介します。「種類が多くて、何が違うのかわからない」そんな方こそ、自分の現場に適した脱臭装置選びにお役立てください。

調理・加工臭に悩む
厨房・食品工場なら
調理臭・油煙臭を
無臭物質へ変化させる
VFDシリーズ (日本デオドール)
日本デオドール公式HP
画像引用元:日本デオドール公式HP
(https://deodor.co.jp/vfd-ntm.htm)

設置場所

排気ダクト

対応できる臭い

調理油/魚類/肉類/揚げ物/煮炊き排気/生ゴミ/カビ/硫化水素/スチレン/硫化メチル

寸法
(mm/幅・奥行・高さ)
605×400×
1000~820×
570×1400(mm)
重量(kg)35~92

消臭成分が調理臭や油煙臭などと反応し、無臭物質へ変化させる。反応しきらない微量臭も、植物精油の香調により心地よい香りとなり効果を実感しやすい。

15種類の消臭剤が、水産加工から焼き菓子まで、食品の臭気に幅広く効果を発揮。植物由来の消臭成分で安全性が高く、厳しい安全・衛生管理基準もクリアする。

溶剤臭・VOC対策に悩む
化学・薬品工場なら
揮発性・触媒毒を含む排ガスの
臭気漏れを防ぐ
触媒式脱臭装置 (TESSHA)
TESSHA公式HP
画像引用元:TESSHA公式HP
(http://www.tessha.com/equipment/catalyst/cu-7eh/)

設置場所

乾燥炉排気・反応槽ベントライン など

対応できる臭い

香料/樹脂/フェノール/キシレン/酢酸ブチル/コーティング機排気/酢酸エチル/シアン化水素/アンモニア/1,2,4-トリメチルベンゼン

寸法
(mm/幅・奥行・高さ)
-
重量(kg)-

VOCや悪臭成分を化学反応で無害・無臭に変換。微量のシリコンやリンを含む排ガスも前処理で対応可能で、触媒毒を含む化学・薬品工場でも使える。

装置内部の空気を外に逃げにくい状態に保つことで、ダクト接続部からの臭い漏れを防止。揮発性の強い化学物質を扱う場合でも周囲環境への影響を抑える。

堆肥舎・発酵施設のアンモニア臭に悩む
畜産農業・堆肥なら
高濃度アンモニアを
低エネルギーで処理できる
ミライエ生物脱臭装置 (ミライエ)
ミライエ公式HP
画像引用元:ミライエ公式HP
(https://miraie-corp.com/product/deodorizer/)

設置場所

屋外または既存脱臭槽内

対応できる臭い

高濃度アンモニア/硫化水素/硫黄系臭気

寸法
(mm/幅・奥行・高さ)
6~12×9
(54~108㎡)
重量(kg)-

堆肥化・発酵工程から発生する硫化系臭気や3,000ppmクラスの高濃度アンモニアへ対応。強臭環境においても、安定した脱臭性能を発揮する。

微生物の力で分解するため、燃焼系設備のような高エネルギー消費が不要。さらに低圧ブロワ採用で電力消費を抑制し、24時間連続運転でもコストを抑える。

【導入場所・におい別】

脱臭装置おすすめ3選