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脱臭方式の比較

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脱臭装置の導入を成功させるには、現場の臭気成分と脱臭方式の適合性を見極めることが重要です。

本記事では、主要な脱臭方式の特徴を比較し、自社に適した装置を選定するための基準や、運用コストの考え方について解説します。

代表的な脱臭方式の「得意分野」を一覧で比較

代表的な脱臭方式について、全体像を解説します。設置スペースやコスト、対応可能な臭気の種類など、自社の条件に適合する方式をご確認ください。

脱臭方式 向くケース(臭気・濃度等)
活性炭脱臭 低濃度、多成分の臭気、最終的な仕上げ脱臭
スクラバー脱臭 酸・アルカリ臭、粉じん(ホコリ)を含む排気、高温ガス
燃焼式脱臭 高濃度のVOC(揮発性有機化合物)、可燃性ガス、脱臭効率を最優先する場合
バイオフィルター脱臭法 下水臭などの腐敗臭、低濃度で変動が少ない臭気
オゾン脱臭法 調理臭、ボヤ等の焦げ臭、殺菌も同時に行いたい空間
光触媒・プラズマ等 居住・オフィス空間、低濃度臭気、省スペース重視
消臭・脱臭剤法 ゴミ置き場、一時的な強い臭気、即効性を求める場合
換気・希釈 排気先に民家がない場所、コストをかけられない場合

活性炭脱臭(活性炭・ゼオライト)

活性炭にある無数の微細な穴に臭気分子を物理的に吸着させて空気を浄化します。
装置構造がシンプルで初期費用を安く抑えられるのが特徴ですが、吸着容量に限界があるため定期的なフィルター交換が必要です。
高濃度臭気では交換頻度が上がり、ランニングコストが割高になる傾向があります。

スクラバー脱臭(洗浄法)

水や薬液をシャワー状に散布し、気液接触によって臭気成分を溶解・中和します。
水溶性の臭気(酸・アルカリなど)に強く、同時に粉じんや高温ガスの処理も行えるのが強みです。

ただし、装置が大型になりやすく初期費用がかさむほか、使用した汚水を処理するための排水設備や維持管理が別途必要になります。

燃焼式脱臭(触媒燃焼式)

臭気成分を300~800℃程度の高温で加熱し、酸化分解して無臭化します。有機溶剤(VOC)などの高濃度臭気に対して、ほぼ完全に分解できる極めて高い脱臭能力を誇ります。

その反面、初期導入コストが高額で、バーナーの燃料費やCO2排出対策などの運用コストも大きくなります。

生物脱臭法
(土壌・生物ろ床・膜バイオリアクタ)

微生物の住処となる担体にガスを通し、臭気を微生物の栄養源として分解・代謝させます。薬品や燃料をほとんど使わないため、ランニングコストが圧倒的に安いのが特徴です。

一方で、微生物が定着・安定するまでに時間がかかることや、湿度・温度などの生育環境を適切に維持管理する必要があります。

オゾン脱臭法

オゾンの強力な酸化力を利用して、臭気分子を化学的に分解します。ダクト注入や空間噴霧が可能で配管工事が容易なため、省スペースで導入できます。

殺菌効果も期待できますが、高濃度オゾンは人体に有害なため、有人エリアではセンサーによる厳密な濃度管理が必須です。

光触媒・プラズマ等

紫外線や放電エネルギーによって活性種を生成し、接触した臭気を分解します。フィルター交換の手間が少なく、小型でメンテナンス性に優れているのが利点。

主に低濃度の臭気向けであり、工場などの大風量・高濃度ガスの処理には不向きなケースが多いため、事前のスペック確認が重要です。

消臭・脱臭剤法
(噴霧・マスキング・中和)

植物精油などの薬剤を空間に散布し、中和反応や香りによるマスキングを行う手法です。初期費用が安く、スプレー設備等を置くだけですぐに対策できる即効性が魅力。

ただし、においの発生源を断つわけではないため、薬剤補充のコストが継続的に発生し、根本解決には至らないケースもあります。

換気・希釈

ファン等で新鮮な外気を取り入れ、室内の臭気濃度を物理的に薄めて排出する基本的な方法です。
設備投資は抑えられますが、においを含んだ空気をそのまま外に出すため、近隣住宅などの周辺環境によっては公害トラブルの原因となりかねません。

単独ではなく他の脱臭装置と組み合わせて使用するのが一般的です。

脱臭方法の選び方

適した脱臭方法を選ぶためには、現場の「臭気の種類(成分)」と「濃度」を正しく把握し、それを得意とする除去メカニズム(燃焼、吸着、薬液洗浄など)と照らし合わせることが不可欠です。

コストや設置環境も含め、自社の業種ではどのような方式が採用されているのか、まずは実際の成功事例をご確認ください。当メディアでは、設置場所別のおすすめ装置もご紹介しています。

1. 対象臭気

まずは、現場で発生している臭気の「主成分」を特定しましょう。
成分がアンモニア(アルカリ性)か、硫化水素(酸性)か、あるいは有機溶剤(VOC)かによって、選定すべき方式は大きく異なります。

2. 濃度・風量(m³/h)

排気される臭気の「濃度」と「風量」を確認します。
高濃度であれば燃焼式脱臭、低濃度かつ大風量であれば吸着法など、バランスの見極めが費用対効果を大きく左右します。

3. 将来の負荷変動

製造ラインの増設や季節要因により、臭気の強度が変化する可能性も考慮しなければなりません。
変動が予測される現場では、ピーク時にも対応できる処理能力を持った装置選定が必要です。

4. 初期費用とランニングコスト

導入時の本体価格(イニシャルコスト)だけでなく、電気・薬剤・消耗品費などの維持費(ランニングコスト)を合算して比較しましょう。
単年の安さではなく、長期的なトータルコストでの判断が求められます。

5. 排水・廃棄物・安全対策

装置稼働に伴う「二次的な負荷」の確認も忘れてはいけません。
スクラバー脱臭の排水処理、活性炭の廃材処分、燃焼式脱臭の火災リスクなど、装置本体以外に必要となる付帯設備や管理業務も含めた検討が必要です。

複数の脱臭方式を
組み合わせることも可能

単一の方式では処理が困難な場合や、より効率を高めたい場合には、複数の方式を組み合わせる「ハイブリッド脱臭」が有効です。
例えば、前処理としてスクラバー脱臭で粉じんや水溶性ガスを除去し、後段の活性炭脱臭で残存臭気を処理するといった構成が挙げられます。

役割を分担させることで各装置への負荷を軽減し、安定した脱臭効果とメンテナンス費用の抑制を両立できる点がメリットです。

まとめ:
脱臭方式は
「臭気成分との適合性」が最優先

脱臭装置選びにおいて、「価格」や「手軽さ」よりも、「自社の臭気成分と方式が合っているか」が大切です。
相性を無視して導入してしまうと、クレームが収まらないばかりか、数年で装置の買い替えが必要になる恐れもあります。まずは現場のにおいを分析し、最適な方式を見極めることから始めましょう。

当メディアでは、脱臭装置に関する基礎知識を他にも多数掲載しています。メーカー選びの判断材料として、ぜひ参考にしてください。

【導入場所・におい別】
脱臭装置おすすめ3

導入場所とにおいの特性に着目し、それぞれの課題に適したおすすめの脱臭装置を紹介します。「種類が多くて、何が違うのかわからない」そんな方こそ、自分の現場に適した脱臭装置選びにお役立てください。

調理・加工臭に悩む
食品工場なら
調理臭・油煙臭を
無臭物質へ変化させる
VFDシリーズ (日本デオドール)
日本デオドール公式HP
画像引用元:日本デオドール公式HP
(https://deodor.co.jp/vfd-ntm.htm)

設置場所

排気ダクト

寸法
(mm/幅・奥行・高さ)
605×400×
1000~820×
570×1400(mm)
重量(kg)35~92

消臭成分が調理臭や油煙臭などと反応し、無臭物質へ変化させる。反応しきらない微量臭も、植物精油の香調により心地よい香りとなり効果を実感しやすい。

15種類の消臭剤が、水産加工から焼き菓子まで、食品の臭気に幅広く効果を発揮。植物由来の消臭成分で安全性が高く、厳しい安全・衛生管理基準もクリアする。

溶剤臭・VOC対策に悩む
化学・薬品工場なら
揮発性・触媒毒を含む排ガスの
臭気漏れを防ぐ
触媒式脱臭装置 (TESSHA)
TESSHA公式HP
画像引用元:TESSHA公式HP
(http://www.tessha.com/equipment/catalyst/cu-7eh/)

設置場所

乾燥炉排気・反応槽ベントライン など

寸法
(mm/幅・奥行・高さ)
-
重量(kg)-

VOCや悪臭成分を化学反応で無害・無臭に変換。微量のシリコンやリンを含む排ガスも前処理で対応可能で、触媒毒を含む化学・薬品工場でも使える

装置内部の空気を外に逃げにくい状態に保つことで、ダクト接続部からの臭い漏れを防止。揮発性の強い化学物質を扱う場合でも周囲環境への影響を抑える

堆肥舎・発酵施設のアンモニア臭に悩む
畜産農業なら
高濃度アンモニアを
低エネルギーで処理できる
ミライエ生物脱臭装置 (ミライエ)
ミライエ公式HP
画像引用元:ミライエ公式HP
(https://miraie-corp.com/product/deodorizer/)

設置場所

屋外または既存脱臭槽内

寸法
(mm/幅・奥行・高さ)
6~12×9
(54~108㎡)
重量(kg)-

堆肥化・発酵工程から発生する硫化系臭気や3,000ppmクラスの高濃度アンモニアへ対応。強臭環境においても、安定した脱臭性能を発揮する。

微生物の力で分解するため、燃焼系設備のような高エネルギー消費が不要。さらに低圧ブロワ採用で電力消費を抑制し、24時間連続運転でもコストを抑える

【導入場所・におい別】

脱臭装置おすすめ3選