24時間稼働に伴う深夜・早朝の臭気拡散や、真空冷却機からの一気排気など、セントラルキッチン特有の臭気課題は施設の安定運営を左右する要素です。
本記事では、排水処理や大量調理の臭気問題を解消した導入事例とともに、現場の稼働状況に適合する効果的な対策方法について詳しく紐解いていきます。
| 設置場所 | セントラルキッチンの排水処理設備 (密閉型) |
|---|---|
| 臭気対象 | 排水処理に伴う臭気 |
| 脱臭方法 | 公式HPに記載なし |
大阪府にある給食サービス企業の導入事例です。
旧工場(セントラルキッチン)では、排水処理に伴う水質や臭気の問題が生じており、地域住民の理解を得るための継続的な対応が大きな負担となっていました。
そのため、新工場の建設にあたっては、この課題を確実にクリアすることが不可欠な条件でした。
また、病院や福祉施設へ食を安定供給する責任から、災害時でも事業を継続できるBCP対策の構築や、属人化しない管理運用の仕組みづくりも求められていました。
Daigasエナジーが提案するユーティリティ設備一式を導入。密閉型の排水処理槽と脱臭装置を適切に組み合わせることで、周辺への臭気拡散を効果的に抑え込んでいます。
あわせて初期投資を抑えたエネルギーサービスも活用。日常的な管理業務の負担軽減とBCPの強化を同時に実現し、長期にわたる安定した工場運営を可能にしました。
多品種のメニューを調理するセントラルキッチンの複合臭に対応しやすい手法です。排気口付近へ設置することで、調理臭から腐敗臭まで幅広く吸着・除去します。
導入コストを抑えられる一方、油煙を吸着すると短期間で性能が低下するため、揚げ物ラインなどでは入念な前処理を施すのが運用上のポイントです。
水や薬液のシャワーで空気を洗浄・中和する方式です。
真空冷却機からの高温多湿な排気や油分を含む排気に強く、臭気とともにダクト内の油汚れを洗い落とす物理的な洗浄効果も備えています。
24時間稼働で汚れが付着しやすいセントラルキッチンの排気設備を、衛生的に保つ一助となるでしょう。
大量の食材を焼成・フライ加工する際に発生する油煙(オイルミスト)や焦げ臭を、熱や触媒の力で酸化分解します。
成分を問わず安定した脱臭性能を発揮するため、近隣住居との距離が近く、より確実な対策が求められる現場において、解決の切り札として選ばれています。
セントラルキッチンの課題である、大規模な排水処理設備や残渣保管庫からの硫黄系腐敗臭(下水臭)に適合します。
微生物が臭気を分解する仕組みにより、薬剤コストを抑えつつ、24時間常時稼働下でも維持費を低減させることが可能です。
セントラルキッチンの悩みを解決する脱臭装置の選び方
重要なのは臭気に合った脱臭装置を選ぶことです。セントラルキッチンの調理工程や扱っている食品の種類によって、発生する臭気は変わってきます。
ただし、目に見えない臭気成分を正確に特定するのは難しいため、臭気の発生場所に合った脱臭装置を選ぶのがおすすめです。
当メディアでは、臭気成分がよく分からないという方でも選びやすいよう、導入場所別におすすめの脱臭装置を厳選しました。食品工場におすすめの脱臭装置も調査していますので、現場に合った製品選びの材料としてご活用ください。
フライヤーやスチームコンベクションオーブンでの大量調理に伴い発生する、香ばしさや焦げ感を含んだ油煙(オイルミスト)です。調理の熱によって油が酸化分解されることで生じます。
真空冷却機で加熱直後の食品を急冷する際、この濃厚な成分が蒸気と共に一気に放出されるため、近隣一帯へ臭気が広がる要因となるケースが散見されます。
多量の油脂や有機物が流入する排水ピット、グリストラップ内で発生する腐った卵のような不快臭(腐卵臭)です。酸素不足の嫌気状態で腐敗が進むと、その濃度は急激に高まります。
強烈な臭気による周辺環境への影響だけでなく、配管やコンクリート建屋をボロボロに腐食させるリスクも孕んでいるため、早期の対策が欠かせません。
魚介類を用いたメニューの調理日に発生する、独特の生臭さを伴う成分です。揮発性が高く、厨房排気のみならず真空冷却機の排気にも含まれやすい性質を持っています。
風向きによっては広範囲に漂うため、「魚のニオイ」として発生源を特定されやすく、近隣トラブルを未然に防ぐための重要な管理対象となります。
空気中に滞留しやすい成分で、蒸れたような酸っぱい臭気が該当します。主に生ゴミ処理機や残渣保管庫において、野菜くずなどの有機物が発酵・腐敗する過程で発生。
深夜や早朝に稼働するセントラルキッチンでは、周囲が静かで空気も澄んでいるため、わずかな漏洩でも近隣住民の負担になりかねません。稼働時間帯に合わせた適切な脱臭計画が求められます。
他にも、場所(施設)ごとに脱臭装置の導入事例、発生しやすい臭気の種類、効果的な脱臭方法などをまとめています。自社が管理している施設のジャンル(または類似ジャンル)の記事をご一読ください。
導入場所とにおいの特性に着目し、それぞれの課題に適したおすすめの脱臭装置を紹介します。「種類が多くて、何が違うのかわからない」そんな方こそ、自分の現場に適した脱臭装置選びにお役立てください。

設置場所
排気ダクト
| 寸法 (mm/幅・奥行・高さ) | 605×400× 1000~820× 570×1400(mm) |
|---|---|
| 重量(kg) | 35~92 |
消臭成分が調理臭や油煙臭などと反応し、無臭物質へ変化させる。反応しきらない微量臭も、植物精油の香調により心地よい香りとなり効果を実感しやすい。
15種類の消臭剤が、水産加工から焼き菓子まで、食品の臭気に幅広く効果を発揮。植物由来の消臭成分で安全性が高く、厳しい安全・衛生管理基準もクリアする。

設置場所
乾燥炉排気・反応槽ベントライン など
| 寸法 (mm/幅・奥行・高さ) | - |
|---|---|
| 重量(kg) | - |
VOCや悪臭成分を化学反応で無害・無臭に変換。微量のシリコンやリンを含む排ガスも前処理で対応可能で、触媒毒を含む化学・薬品工場でも使える。
装置内部の空気を外に逃げにくい状態に保つことで、ダクト接続部からの臭い漏れを防止。揮発性の強い化学物質を扱う場合でも周囲環境への影響を抑える。

設置場所
屋外または既存脱臭槽内
| 寸法 (mm/幅・奥行・高さ) | 6~12×9 (54~108㎡) |
|---|---|
| 重量(kg) | - |
堆肥化・発酵工程から発生する硫化系臭気や3,000ppmクラスの高濃度アンモニアへ対応。強臭環境においても、安定した脱臭性能を発揮する。
微生物の力で分解するため、燃焼系設備のような高エネルギー消費が不要。さらに低圧ブロワ採用で電力消費を抑制し、24時間連続運転でもコストを抑える。