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惣菜工場の脱臭装置導入事例から学ぶ臭気対策

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惣菜工場の排気は、多品種少量生産という特性上、日ごとに臭気の質や強度が変動するため、適切な対策の選定が重要な課題となります。

本記事では、脱臭装置の導入により餃子やカレーなどの広範囲に漂いやすい臭気を低減した導入事例とともに、油煙や排水臭の処理に即した脱臭方法について詳しく解説していきます。

脱臭装置を導入した
惣菜工場の事例

限られたスペースで
餃子工場の生臭さを解消

餃子工場_脱臭装置導入事例
引用元:日本デオドール公式HP
(https://deodor.co.jp/dc-exa06.html)
餃子工場_脱臭装置導入事例
引用元:日本デオドール公式HP
(https://deodor.co.jp/dc-exa06.html)
餃子工場_脱臭装置導入事例
餃子工場_脱臭装置導入事例
設置場所 排気ダクトの側面(直付け)
臭気対象 食肉を加工し
餃子の餡を作る工程で発生する臭気
脱臭方法 中和脱臭

脱臭装置を導入した
惣菜工場の事例

限られたスペースを有効活用し
餃子製造時の臭気を抑制

導入背景:
餃子製造過程で発生する複合臭への対策

1日あたり数十万個の餃子を製造する大規模工場の事例です。当初、臭気対策として排気ダクトを屋上まで延長するなどの措置を講じましたが、ニンニクや調味料が混ざり合った独特の臭気への対応に苦慮し、追加の脱臭手法を検討することに。

工場内には大型の装置を追設する余剰スペースが確保できなかったため、省スペース設計かつ既存の排気システムへの負荷が少ない装置の選定が課題となっていました。

導入後:
動力不要の中和脱臭装置で臭気環境を
改善

日本デオドールの小型中和脱臭装置をテスト導入しました。実際の現場で低減状況を確認したうえで、正式な採用に至っています。

排気ファンの吸引力を活用して植物精油を混合・発散させる仕組みにより、調味料由来の生臭さを抑え、周辺の臭気環境を改善。限られたスペースにおいて、動力源を必要とせず圧力損失も極めて低い状態での運用が実現した点が評価されています。

※参照元:日本デオドール公式HP(https://deodor.co.jp/dc-exa06.html

メンテナンス負荷の少ない方法で
食品工場の醤油焼き臭を除去

食品工場_脱臭装置導入事例
引用元:カルモア公式HP
(https://www.karumoa.co.jp/casestudy/filter_factory/casestudy-9164/)
食品工場_脱臭装置導入事例
引用元:カルモア公式HP
(https://www.karumoa.co.jp/casestudy/filter_factory/casestudy-9164/)
食品工場_脱臭装置導入事例
食品工場_脱臭装置導入事例
設置場所 加工食品製造工程
(惣菜・醤油焼き工程)
臭気対象 惣菜・醤油焼き工程で発生する
醤油臭、焦げ臭
脱臭方法 セラミックフィルター脱臭
(ゼオガイア 2ユニット)

導入背景:
既設脱臭装置の管理負担と安定性が課題

惣菜の製造、および醤油焼き工程を有する食品工場の事例です。従来はバイオフィルター脱臭装置を使用していましたが、脱臭効率の変動や維持管理に要する工数が、運用上の課題となっていました。

周辺環境への配慮を継続するため、安定した処理能力を維持しやすく、かつ日常的な運用管理を効率化できる脱臭システムへの更新が検討されたのです。

導入後:
2系統の交互運転でフィルターの運用期間を延長

カルモアのセラミックフィルター「ゼオガイア」を2ユニット導入しました。2台を交互に運転させ、休止期間中にフィルターから臭気を離脱させる徐放効果を活用することで、フィルターの交換周期を延ばす運用を確立しています。

導入後は、平均脱臭効率80%を維持。濃度1,400の臭気が270まで低減され、約1年間にわたりフィルター交換なしでの稼働実績を得るなど、メンテナンス負荷の軽減にも繋がっています。

食品工場の広範囲に広がる
カレー臭を中和脱臭

食品工場_脱臭装置導入事例
引用元:エスポ化学公式HP
(https://www.espo-chem.co.jp/case/1419/)
設置場所 食品工場(カレー・惣菜工程)
臭気対象 惣菜生産時に発生するカレー臭
脱臭方法 中和脱臭(DMD-02ATⅡ)

導入背景:
高濃度カレー臭の広範囲拡散への対策

カレーや惣菜を製造する食品工場の事例です。スパイスを多用するカレーの製造工程では、特有の強度の高い香りが発生しますが、工場排気としては周辺環境への配慮が必要な要因となります。

本事例では、高濃度のカレー臭が風に乗って広範囲に拡散する事態が課題となっており、近隣環境との共生を図るための実効性の高い拡散防止対策が検討されました。

導入後:専用消臭剤でにおいの質を変化

エスポ化学の中和脱臭装置「DMD-02ATⅡ」を3台設置しました。カレー臭の性質に合わせて調合された、シトラスミントの芳香成分を含む消臭剤を採用しています。

排気風量42,000CMHという大風量に対し、消臭剤を噴霧して気相反応させることで、カレー特有の臭気を緩和。周囲に不快感を与えにくい質へと変化させ、広範囲への拡散に伴う指摘を抑制するに至りました。

※参照元:エスポ化学公式HP(https://www.espo-chem.co.jp/case/1419/

惣菜工場で発生する複合臭の特徴と
脱臭装置の選び方

惣菜工場では、揚げ物、焼き物、煮物、カレーなど複数の製品を同じ施設内で製造するため、発生する臭気も一種類とは限りません。時間帯や製造メニューによって排気の性質が変化することも多く、特定の臭気成分だけを想定した対策では十分な効果を得られないケースがあります。

脱臭装置を選ぶ際は、対象となる臭気だけでなく、処理風量や排気温度、油分・水分の含有量、設備スペース、日常的なメンテナンス負荷なども含めて比較することが重要です。

多品種製造による
「複合臭」への対応が鍵

惣菜工場では、同じ排気系統であっても、午前中は揚げ物、午後は煮物や焼き物といったように製造内容が変わることがあります。そのため、排気には油の加熱によって生じるアクロレイン、焼成時のピラジン類、肉・魚由来のアミン類、香辛料、硫化水素など、性質の異なる臭気成分が混在します。

さらに、油煙や高温・高湿度といった条件が加わることで、脱臭装置そのものの性能や寿命に影響することもあります。単一の臭気成分だけで方式を決めるのではなく、製造するメニューや時間帯ごとの臭気変動を把握し、幅広い臭気に対応できる方式や複数の処理方法を組み合わせることがポイントです。

揚げ物工程で発生する
アクロレイン・酸化油脂

コロッケや唐揚げ、天ぷらなどのフライ工程では、食用油を高温で加熱することで、アクロレインをはじめとした刺激臭を伴う成分や酸化した油脂由来の臭気が発生します。

アクロレインは目や鼻への刺激を伴う特有のにおいを持ち、油煙とともに排出されるケースもあります。使用する油や調理内容によって臭気の質や強さが変化するため、臭気処理とあわせてオイルミストへの対策も必要です。

焼き物工程で発生する
ピラジン類・炭化臭

ハンバーグや焼き魚、炒め物などを加熱する工程では、食材に含まれるアミノ酸と糖が反応するメイラード反応によって、ピラジン類をはじめとした香ばしい臭気成分が発生します。

加熱温度が高くなると焦げや炭化に由来する臭気も加わり、香ばしいにおいと焦げ臭が混ざった複合臭として排出される場合があります。工場内では食欲を誘う香りでも、継続的に周辺へ流出すれば不快感につながる可能性があるため、適切な排気管理が必要です。

煮物・カレー・タレ調合工程で発生する
複合アミン・有機酸類

煮物やカレー、タレの調合工程などでは、肉や魚の加熱に伴うアミン類、酢や調味料に由来する有機酸、香辛料などが混ざり合った複合的な臭気が発生します。

こうした臭気は蒸気とともに排出されやすく、排気が高湿度になりやすい点も特徴です。カレーやスパイスのように拡散しやすい香りは、風向きなどの条件によって工場から離れた場所まで届く場合もあるため、排気量や臭気濃度を踏まえた対策が求められます。

排水・残渣から発生する
硫化水素・メチルメルカプタン類

カット野菜の残渣、肉や魚の不可食部位、排水処理設備やグリストラップなどでは、有機物の分解や腐敗によって硫化水素やメチルメルカプタンなどが発生する場合があります。

腐卵臭や玉ねぎの腐敗臭に似た不快臭が特徴で、調理工程から生じるにおいとは性質が異なります。そのため、製造ラインの排気対策だけではなく、排水処理設備や残渣保管場所を臭気発生源として切り分けて対策することが重要です。

惣菜工場向け:脱臭方式別の
費用感・メンテナンス比較表

惣菜工場で検討される代表的な脱臭方式について、一般的な費用感や維持管理の特徴を整理しました。

方式名 得意な臭気 初期費用の
目安
維持費用の
目安
メンテナンス頻度・内容
薬液
スクラバー
油煙:△~○
香辛料:○
腐敗臭:◎
中~高 日常~定期
薬液濃度・pH、ノズル、槽内などの点検・清掃
添着炭・
活性炭吸着
油煙:△
香辛料:○
腐敗臭:○
低~中 定期
吸着剤の破過状況を確認し、交換が必要
燃焼法・
触媒燃焼法
油煙:○
香辛料:◎
腐敗臭:○
定期
燃焼設備・触媒・熱交換部などの点検
中和消臭剤 油煙:△
香辛料:○~◎
腐敗臭:○
低~中 低~中 定期
消臭剤の補充や噴霧・発散設備の点検

※上表は各方式の一般的な傾向を比較したものです。実際の費用やメンテナンス頻度、脱臭効果は処理風量、臭気濃度、排気温度、油分・水分の量、運転時間などによって異なります。

初期費用や脱臭性能だけでなく、日々の清掃や薬液管理、フィルター・吸着剤の交換といったメンテナンス負荷も重要な選定基準です。特に多品種を製造する惣菜工場では、製造品目によって排気条件が変わるため、特定の方式が常に最も低コストになるとは限りません。

例えば、吸着方式は比較的導入しやすい一方、高濃度の臭気や油分を多く含む排気では吸着剤の交換周期が短くなり、維持費が増加する場合があります。燃焼法は高い処理能力を期待できる一方、設備やエネルギーにかかるコストが大きくなる傾向があります。

そのため、必要な脱臭性能と設備費だけでなく、清掃・交換作業を含むトータルコストを比較し、必要に応じてオイルミスト除去などの前処理と組み合わせることが重要です。

惣菜工場の臭気対策に
効果的な脱臭方法

添着炭

添着炭とは、活性炭に特定の臭気成分と反応する薬品を添着させ、特定の分子を効率よく吸着できるよう加工した吸着剤です。

多品種少量生産により、日ごとに排気成分が変動する惣菜工場の複合臭への対応に適しています。特に敷地境界線付近において、複数のラインから集約された排気を最終的に処理する仕上げ工程として導入されるケースが見られます。

薬液スクラバー

揚げ物や煮物工程など、高温多湿で油煙を伴う排気に適した手法です。水や薬液のシャワーで臭気成分を捕捉・洗浄するため、フィルター方式で懸念される油分による目詰まりのリスクを低減できます。

HACCPに基づく衛生管理の観点からも、ダクト内の汚れ蓄積を抑制し、清潔な排気環境を維持する上で有効に機能するでしょう。

バイオフィルター脱臭

惣菜工場で発生する調理残渣の保管庫や、排水処理設備(グリストラップ)から生じる不快な腐敗臭の抑制に適した方法です。

微生物が硫化水素などの成分を分解する仕組みのため、24時間稼働させる環境下でも薬剤コストを抑えられ、常時発生する臭気への継続的な対策として選ばれています。

食品工場の臭気対策で
必須となる前処理

オイルミスト除去

フライヤー(揚げ物機)を使用する惣菜工場では、排気に含まれる油(オイルミスト)対策が欠かせません。

油分を除去せずに脱臭装置を通すと、吸着剤が油膜で覆われて機能停止したり、ダクト内に油が蓄積して火災の原因になることがあります。必ずデミスターなどで前処理を行いましょう。

油煙による脱臭装置の機能低下を防ぐ
「オイルミスト除去」の仕組み

唐揚げや天ぷらなどの揚げ物、炒め物を大量に製造する惣菜工場では、加熱した油が微細な粒子となったオイルミストを含む排気が発生します。この油分を十分に除去しないまま後段の脱臭装置へ送り込むと、脱臭性能を低下させる原因になります。

特に活性炭や添着炭などの吸着材を使用する装置では、油分が表面に付着することで臭気成分を吸着できる領域が減少し、本来想定していた交換時期より早く性能が低下する可能性があります。フィルター式の設備でも、油分や粉塵の蓄積によって圧力損失が増え、清掃・交換頻度が高くなる場合があります。

また、油分がダクトやフィルターに継続して堆積すると、設備の衛生管理や清掃負担が増すだけでなく、火災リスクを高める要因にもなります。そのため、脱臭工程の前段階でできる限りオイルミストを捕集してから臭気処理を行うことが重要です。

オイルミストコレクター等の導入による
コスト削減効果

前処理には、グリースフィルターやデミスターなどで油滴を物理的に捕集する方法のほか、静電気を利用して微細なミストを捕集する電気集塵方式、水と接触させてミストや粉塵を除去する方式などがあります。

どの方式が適しているかは排気風量や油分の量、粒径、温度などによって異なりますが、後段の脱臭装置へ流入する油分を減らすことで、吸着材や脱臭フィルターの劣化を抑えやすくなります。

結果として、フィルターや吸着剤の交換周期を延ばし、交換費用や清掃作業にかかるランニングコストを抑えられる可能性があります。高価な脱臭装置だけで処理能力を確保しようとするのではなく、「オイルミスト除去+脱臭」という複数段階の構成で設備全体を検討することが、長期的なコスト最適化につながります。

CHECK

惣菜工場の悩みを解決する
脱臭装置の選び方

重要なのは臭気に合った脱臭装置を選ぶことです。惣菜工場内で加工している材料や製造工程によって、発生する臭気は変わってきます。

ただし、目に見えない臭気成分を正確に特定するのは難しいため、臭気の発生場所に合った脱臭装置を選ぶのがおすすめです。

当メディアでは、臭気成分がよく分からないという方でも選びやすいよう、導入場所別におすすめの脱臭装置を厳選しました。食品工場におすすめの脱臭装置も調査していますので、現場に合った製品選びの材料としてご活用ください。

他にも、場所(施設)ごとに脱臭装置の導入事例、発生しやすい臭気の種類、効果的な脱臭方法などをまとめています。自社が管理している施設のジャンル(または類似ジャンル)の記事をご一読ください。

【導入場所・におい別】
脱臭装置おすすめ3

導入場所とにおいの特性に着目し、それぞれの課題に適したおすすめの脱臭装置を紹介します。「種類が多くて、何が違うのかわからない」そんな方こそ、自分の現場に適した脱臭装置選びにお役立てください。

調理・加工臭に悩む
食品工場なら
調理臭・油煙臭を
無臭物質へ変化させる
VFDシリーズ (日本デオドール)
日本デオドール公式HP
画像引用元:日本デオドール公式HP
(https://deodor.co.jp/vfd-ntm.htm)

設置場所

排気ダクト

対応できる臭い

調理油/魚類/肉類/揚げ物/煮炊き排気/生ゴミ/カビ/硫化水素/スチレン/硫化メチル

寸法
(mm/幅・奥行・高さ)
605×400×
1000~820×
570×1400(mm)
重量(kg)35~92

消臭成分が調理臭や油煙臭などと反応し、無臭物質へ変化させる。反応しきらない微量臭も、植物精油の香調により心地よい香りとなり効果を実感しやすい。

15種類の消臭剤が、水産加工から焼き菓子まで、食品の臭気に幅広く効果を発揮。植物由来の消臭成分で安全性が高く、厳しい安全・衛生管理基準もクリアする。

溶剤臭・VOC対策に悩む
化学・薬品工場なら
揮発性・触媒毒を含む排ガスの
臭気漏れを防ぐ
触媒式脱臭装置 (TESSHA)
TESSHA公式HP
画像引用元:TESSHA公式HP
(http://www.tessha.com/equipment/catalyst/cu-7eh/)

設置場所

乾燥炉排気・反応槽ベントライン など

対応できる臭い

香料/樹脂/フェノール/キシレン/酢酸ブチル/コーティング機排気/酢酸エチル/シアン化水素/アンモニア/1,2,4-トリメチルベンゼン

寸法
(mm/幅・奥行・高さ)
-
重量(kg)-

VOCや悪臭成分を化学反応で無害・無臭に変換。微量のシリコンやリンを含む排ガスも前処理で対応可能で、触媒毒を含む化学・薬品工場でも使える

装置内部の空気を外に逃げにくい状態に保つことで、ダクト接続部からの臭い漏れを防止。揮発性の強い化学物質を扱う場合でも周囲環境への影響を抑える

堆肥舎・発酵施設のアンモニア臭に悩む
畜産農業なら
高濃度アンモニアを
低エネルギーで処理できる
ミライエ生物脱臭装置 (ミライエ)
ミライエ公式HP
画像引用元:ミライエ公式HP
(https://miraie-corp.com/product/deodorizer/)

設置場所

屋外または既存脱臭槽内

対応できる臭い

高濃度アンモニア/硫化水素/硫黄系臭気

寸法
(mm/幅・奥行・高さ)
6~12×9
(54~108㎡)
重量(kg)-

堆肥化・発酵工程から発生する硫化系臭気や3,000ppmクラスの高濃度アンモニアへ対応。強臭環境においても、安定した脱臭性能を発揮する。

微生物の力で分解するため、燃焼系設備のような高エネルギー消費が不要。さらに低圧ブロワ採用で電力消費を抑制し、24時間連続運転でもコストを抑える

【導入場所・におい別】

脱臭装置おすすめ3選