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脱臭ダクトの結露対策とは?

下水処理施設や高温多湿な排気を扱う現場で、「ダクトの継ぎ目から水が漏れる」「排風機が想定より早く錆びる」といったトラブルに悩まされることがあります。

その原因の多くは、排気ガス中の水蒸気がダクト内で冷やされて液化する「結露」にあります。
本記事では、ダクトで結露が発生するメカニズムと、材質選定・勾配設計・ドレン処理といった実務上の対策基準を解説します。

ダクトの結露はなぜ起こるのか

排気ガスに含まれる水蒸気は、ガスの温度が下がるにつれて空気中に保持できる水分量(飽和水蒸気量)が減少します。
ダクトの内部を流れる高温多湿なガスが、外気で冷やされたダクトの壁面に接触すると、壁面付近の温度低下によって水蒸気が液体の水滴へと変化します。これが結露です。

特に、下水処理場の汚泥処理工程や、飽和状態に近い湿式スクラバーの後段など、排気が常に高湿度で保たれている環境では、屋外に露出したダクト区間や、空調が効いた室内から急に屋外に出るダクト接続部などで結露が集中的に発生しやすくなります。

結露を放置すると
起こるトラブル

ダクト内の結露は、装置の性能低下だけでなく、設備全体の耐久性にも影響を及ぼします。

  • ダクトの腐食:排気ガスに酸性・アルカリ性の成分が含まれる場合、結露水にこれらの成分が溶け込むことで腐食性のドレンとなり、金属製ダクトの内面を徐々に腐食させます。
  • 継ぎ目からの漏水:結露水がダクトの接続部やフランジ部分に溜まると、シール材の劣化と相まって漏水を引き起こします。
  • 排風機・ファンの故障:水分がファンの軸受け部分に侵入すると、錆びや異音、最終的にはモーターの故障につながります。
  • 前処理フィルターの目詰まり:結露水が下流のフィルターやろ材に到達すると、水分による目詰まりや吸着性能の低下を招きます。

結露対策の基本設計

結露そのものの発生を完全にゼロにすることは難しいため、「発生した水分を確実に排出する」設計が結露対策の基本方針となります。

ダクト材質の選定

腐食性のドレンが想定される現場では、耐薬品性の高い塩化ビニル管などの樹脂製ダクトが選定されることが多く、金属製ダクトを使用する場合はステンレスなど耐食性の高い素材を検討します。
ダクトの断面形状についても、丸形ダクトは角形に比べて底部に液が集まりやすく、ドレン抜きの構造を組み込みやすいという特性があります。

勾配設計とドレン抜き

屋外に配管するダクトや、水平区間が長くなるダクトでは、結露水が自然に低い方へ流れるよう勾配をつけることが基本です。
一般的な空調設備のドレン配管では1/100以上の下り勾配を確保することが実務上の目安とされており、脱臭ダクトの設計においても同様の考え方が参考になります。勾配が不十分だと水溜まりができ、腐食や悪臭の発生源になるため注意が必要です。

ダクトの低い位置には、結露水を集めて排出するための「ドレン抜き」を設け、定期的に排水できる構造にしておくことが重要です。

Uトラップによる臭気の逆流防止

ドレンの排出口をそのまま排水溝に接続すると、排水溝側からの臭気やガスがダクト内に逆流するリスクがあります。これを防ぐため、排水経路の途中に水を溜めて封じる「Uトラップ(水封式トラップ)」を設置するのが一般的です。
トラップ内の水が蒸発してしまうと逆流防止機能が失われるため、乾燥しやすい環境では補水の仕組みや点検を計画に組み込む必要があります。

断熱(保温)施工

ダクトの外面温度と内部を流れるガスの温度差が大きいほど、結露は発生しやすくなります。
屋外に露出する区間や、空調の効いた室内から外気に接する区間では、ダクト表面に断熱材を施工して外気との温度差を緩和することで、結露の発生量そのものを抑制できます。

装置内部の性能低下との違い

結露対策を検討する際、「ダクト配管の物理的な結露」と「脱臭装置内部のろ材の性能低下」は、原因も対策もまったく異なる点に注意が必要です。

活性炭などの吸着材は、高湿度の排気にさらされると細孔内で水分が競合吸着を起こし、臭気成分をトラップする能力そのものが低下します。この現象は装置内部の化学的なメカニズムであり、ダクトの勾配設計やドレン処理では解決できません。

一方、本記事で扱う結露対策は、ダクトという「配管インフラ」の物理的な設計課題です。両者は密接に関連しますが、対策のアプローチが異なるため、それぞれ個別に検討する必要があります。装置内部の性能低下メカニズムについては、以下の記事で詳しく解説しています。

まとめ:
結露対策は
「排出する設計」が基本

脱臭ダクトの結露は、高湿度の排気を扱う現場では避けて通れない現象です。
結露の発生自体を完全に防ぐことは難しいため、適切な材質選定、勾配設計、ドレン処理、断熱施工を組み合わせて「発生した水分を確実に排出する」設計を行うことが、腐食や漏水、装置トラブルを防ぐための基本方針となります。

当メディアでは、脱臭装置に関する基礎知識を他にも多数掲載しています。メーカー選びの判断材料として、ぜひ参考にしてください。

【導入場所・におい別】
脱臭装置おすすめ3

導入場所とにおいの特性に着目し、それぞれの課題に適したおすすめの脱臭装置を紹介します。「種類が多くて、何が違うのかわからない」そんな方こそ、自分の現場に適した脱臭装置選びにお役立てください。

調理・加工臭に悩む
食品工場なら
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無臭物質へ変化させる
VFDシリーズ (日本デオドール)
日本デオドール公式HP
画像引用元:日本デオドール公式HP
(https://deodor.co.jp/vfd-ntm.htm)

設置場所

排気ダクト

対応できる臭い

調理油/魚類/肉類/揚げ物/煮炊き排気/生ゴミ/カビ/硫化水素/スチレン/硫化メチル

寸法
(mm/幅・奥行・高さ)
605×400×
1000~820×
570×1400(mm)
重量(kg)35~92

消臭成分が調理臭や油煙臭などと反応し、無臭物質へ変化させる。反応しきらない微量臭も、植物精油の香調により心地よい香りとなり効果を実感しやすい。

15種類の消臭剤が、水産加工から焼き菓子まで、食品の臭気に幅広く効果を発揮。植物由来の消臭成分で安全性が高く、厳しい安全・衛生管理基準もクリアする。

溶剤臭・VOC対策に悩む
化学・薬品工場なら
揮発性・触媒毒を含む排ガスの
臭気漏れを防ぐ
触媒式脱臭装置 (TESSHA)
TESSHA公式HP
画像引用元:TESSHA公式HP
(http://www.tessha.com/equipment/catalyst/cu-7eh/)

設置場所

乾燥炉排気・反応槽ベントライン など

対応できる臭い

香料/樹脂/フェノール/キシレン/酢酸ブチル/コーティング機排気/酢酸エチル/シアン化水素/アンモニア/1,2,4-トリメチルベンゼン

寸法
(mm/幅・奥行・高さ)
-
重量(kg)-

VOCや悪臭成分を化学反応で無害・無臭に変換。微量のシリコンやリンを含む排ガスも前処理で対応可能で、触媒毒を含む化学・薬品工場でも使える

装置内部の空気を外に逃げにくい状態に保つことで、ダクト接続部からの臭い漏れを防止。揮発性の強い化学物質を扱う場合でも周囲環境への影響を抑える

堆肥舎・発酵施設のアンモニア臭に悩む
畜産農業なら
高濃度アンモニアを
低エネルギーで処理できる
ミライエ生物脱臭装置 (ミライエ)
ミライエ公式HP
画像引用元:ミライエ公式HP
(https://miraie-corp.com/product/deodorizer/)

設置場所

屋外または既存脱臭槽内

対応できる臭い

高濃度アンモニア/硫化水素/硫黄系臭気

寸法
(mm/幅・奥行・高さ)
6~12×9
(54~108㎡)
重量(kg)-

堆肥化・発酵工程から発生する硫化系臭気や3,000ppmクラスの高濃度アンモニアへ対応。強臭環境においても、安定した脱臭性能を発揮する。

微生物の力で分解するため、燃焼系設備のような高エネルギー消費が不要。さらに低圧ブロワ採用で電力消費を抑制し、24時間連続運転でもコストを抑える

【導入場所・におい別】

脱臭装置おすすめ3選