カンケンテクノ株式会社は、VOC(揮発性有機化合物)や悪臭などの排ガス処理分野において、確かな実績を持つ大気環境保全装置メーカーです。半導体製造ラインから食品工場、印刷工場に至るまで、多様な産業分野の環境対策を支えています。
本記事では、同社が取り扱う脱臭装置・VOC処理装置の種類や特徴、そして各現場に適したスペックの導き方について詳しく解説します。
カンケンテクノの燃焼式脱臭装置には、高効率な熱交換器が搭載されており、運転にかかるエネルギーの無駄を省き、ランニングコストを低く抑える工夫が施されています。
排ガスを熱酸化分解する際に発生する熱エネルギーを装置内で回収し、取り込んだガスの予熱に再利用することで、外部から供給するヒーターや燃料の消費を大きく削減します。環境負荷の低減と運用費用の抑制を両立させた設計が評価されています。
排ガスの成分や濃度、処理すべき風量、そして設置可能なスペースなどは、工場や施設によって大きく異なります。カンケンテクノでは、画一的なパッケージ製品をそのまま販売するのではなく、現場の課題に合わせたきめ細かいシステム構築を行います。
燃焼技術だけでなく、吸着技術やスクラバ(水洗)技術などを巧みに組み合わせることで、高濃度の有害ガスから大風量・低濃度のVOCまで柔軟に対応し、各環境における性能を発揮させます。

専用の触媒を使用することで、直接燃焼式よりも低い温度帯(一般的に300℃〜500℃程度)で悪臭成分やVOCを含む排ガスを熱酸化分解できる装置です。加熱に必要なエネルギーが少なく済むため、高効率熱交換器との相乗効果でランニングコストを大きく引き下げます。
内部の触媒は条件に応じて再生や再利用が可能であり、長期的なメンテナンスコストの面でも優れています。自動運転に対応しており、日々のオペレーション負担を軽減するスマートな設計です。
| 脱臭方法 | 触媒を用いた低温熱酸化分解方式 |
|---|---|
| 処理風量 | 現場の排ガス条件に合わせたオーダーメイド設計のため特定の規格値なし(小風量〜大風量まで対応可能) |
| 対象臭気 | VOC(揮発性有機化合物・トルエン・酢酸エチルなど)、各種悪臭 |
| 質量 | 処理能力や組み込む熱交換器などの仕様に基づく個別設計となるため、決まった数値なし |
| 寸法 | 設置可能なスペースや工場レイアウトに合わせた専用設計のため、固定の寸法なし |

大風量で低濃度のVOCを含む排ガスを、そのまま燃焼装置へ送ると膨大な加熱エネルギーが必要になります。この課題を解決するため、吸着剤を用いてガス中のVOC成分を一旦捕集・濃縮し、風量を大幅に絞り込んでから後段の熱酸化分解装置へ送るシステムです。
濃縮には不燃性の合成ゼオライトなどの安全な吸着剤が使用されます。システム全体の稼働エネルギーを劇的に低減できるため、大空間の換気排ガス処理などに力を発揮します。
| 脱臭方法 | 吸着剤による濃縮機能と熱酸化分解の組み合わせ |
|---|---|
| 処理風量 | 現場の排ガス条件に合わせたオーダーメイド設計のため特定の規格値なし(小風量〜大風量まで対応可能) |
| 対象臭気 | 低濃度かつ大風量のVOC(トルエン・酢酸エチル・IPAなど)、有機溶剤臭 |
| 質量 | 吸着槽の規模や後段の燃焼装置の組み合わせによる個別設計となるため、決まった数値なし |
| 寸法 | 設置スペースや既存の換気システムに合わせた専用設計のため、固定の寸法なし |
カンケンテクノの脱臭・VOC処理装置には、一般の家電製品のように「処理風量〇〇㎥/min、質量〇〇kg、寸法〇〇mm」といった、規格化された固定スペック表が存在しないケースが多く見受けられます。
オーダーメイド設計による環境適合
これは、カンケンテクノが「お客様の工場ごとに異なる排ガス条件に合わせて、ゼロベースからの詳細設計をスタートする体制」をとっているためです。
工場の製造ラインから排出されるガスの種類(水溶性か、燃焼性か、難分解性か)、排出濃度、処理すべき風量、そして敷地内に確保できる設置スペースなど、すべての条件が現場ごとに異なります。そのため、既存の枠に無理やり当てはめるのではなく、導入先の条件を綿密にヒアリングした上で装置の規模(寸法・質量)や必要な処理能力を個別に割り出します。
導入を検討する際は、「公式HPに記載がないから詳細が不明」と捉えるのではなく、「自社の課題を相談することで、必要な風量と機能を持たせた専用のシステムを提案してもらえる」と考えるのが適切です。
装置の種類選びに迷う場合は、脱臭方式ごとの比較ページを参考に、自社の臭気成分と相性の良い処理方法の目安をつけてから相談するとスムーズなやり取りが可能になります。
カンケンテクノの製品は、環境対策が厳しく問われる現代において、国内外の多数の工場で稼働しています。特定の事例詳細は機密保持の観点から非公開とされていることが多いものの、その技術力は高く評価されています。
たとえば、高度なクリーン環境の維持が求められる半導体製造分野(200mm・300mmの先端ラインなど)では、高負荷ガスや難分解性ガスを確実に処理する特殊な除害装置が活躍しています。また、一般的な印刷工場や食品関連工場では、前述の触媒燃焼式や濃縮式脱臭装置が導入され、地域住民への臭気対策と工場運営のコストダウンを同時に実現しています。
これらの実績は、同社が培ってきた燃焼・吸着・スクラバの複合的なエンジニアリング技術の裏付けと言えるでしょう。
| 会社名 | カンケンテクノ株式会社 |
|---|---|
| 所在地 | 京都府長岡京市神足太田30-2(本社・本社工場) |
| 主な事業内容 | 除害装置事業、脱臭・有機溶剤臭(VOC)処理装置事業、ガスリサイクル装置事業 |
| 公式HP | https://www.kanken-techno.co.jp/ |
導入場所とにおいの特性に着目し、それぞれの課題に適したおすすめの脱臭装置を紹介します。「種類が多くて、何が違うのかわからない」そんな方こそ、自分の現場に適した脱臭装置選びにお役立てください。

設置場所
排気ダクト
対応できる臭い
調理油/魚類/肉類/揚げ物/煮炊き排気/生ゴミ/カビ/硫化水素/スチレン/硫化メチル
| 寸法 (mm/幅・奥行・高さ) | 605×400× 1000~820× 570×1400(mm) |
|---|---|
| 重量(kg) | 35~92 |
消臭成分が調理臭や油煙臭などと反応し、無臭物質へ変化させる。反応しきらない微量臭も、植物精油の香調により心地よい香りとなり効果を実感しやすい。
15種類の消臭剤が、水産加工から焼き菓子まで、食品の臭気に幅広く効果を発揮。植物由来の消臭成分で安全性が高く、厳しい安全・衛生管理基準もクリアする。

設置場所
乾燥炉排気・反応槽ベントライン など
対応できる臭い
香料/樹脂/フェノール/キシレン/酢酸ブチル/コーティング機排気/酢酸エチル/シアン化水素/アンモニア/1,2,4-トリメチルベンゼン
| 寸法 (mm/幅・奥行・高さ) | - |
|---|---|
| 重量(kg) | - |
VOCや悪臭成分を化学反応で無害・無臭に変換。微量のシリコンやリンを含む排ガスも前処理で対応可能で、触媒毒を含む化学・薬品工場でも使える。
装置内部の空気を外に逃げにくい状態に保つことで、ダクト接続部からの臭い漏れを防止。揮発性の強い化学物質を扱う場合でも周囲環境への影響を抑える。

設置場所
屋外または既存脱臭槽内
対応できる臭い
高濃度アンモニア/硫化水素/硫黄系臭気
| 寸法 (mm/幅・奥行・高さ) | 6~12×9 (54~108㎡) |
|---|---|
| 重量(kg) | - |
堆肥化・発酵工程から発生する硫化系臭気や3,000ppmクラスの高濃度アンモニアへ対応。強臭環境においても、安定した脱臭性能を発揮する。
微生物の力で分解するため、燃焼系設備のような高エネルギー消費が不要。さらに低圧ブロワ採用で電力消費を抑制し、24時間連続運転でもコストを抑える。