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脱臭装置のデモ機・テスト機貸出

業務用・工業用の脱臭装置は高額な設備投資となるため、カタログスペックだけで導入を決定するのは大きなリスクを伴います。

特に複数のニオイが混ざり合った現場特有の「複合臭」の場合、実際の排気で試さなければ十分な効果が得られるか見極めるのは困難です。
本記事では、脱臭装置のデモ機・テスト機貸出を利用する際の正しい手順や、主観に頼らない科学的な効果検証の手法について解説します。

脱臭方式別に見る「デモテストの実施しやすさ」

脱臭装置は、採用する方式によって「デモ機の有無」や「テストにかかる仮設工事の手間(手軽さ)」が大きく異なります。
各方式のテストにおける特性と、適したユースケースを一覧で比較してみましょう。

脱臭方式の分類 デモテストの手軽さ 実務上の特徴とポジショニング
中和消臭、オゾン、プラズマ等 極めて高い(手軽) 機器本体がコンパクトで、特殊な配管・ダクト工事を行うことなくコンセントの確保と簡易ノズル設置だけで即日〜テスト可能。店舗、オフィス、ビル排水槽などに好相性。
乾式活性炭、小型触媒式等 中(仮設工事が必要) 既設ダクトからの一部分岐(バイパス配管)や、仮設用の誘引ファンの選定が必要。工場などの特定の製造プロセスからガスを引き抜いて精密に測定する設計に合致。
燃焼式、薬液スクラバー、生物脱臭等 低(デモ困難・要費用) テスト機自体が大型コンテナサイズになり、冷却水や薬液、重機による据付が必要なため、仮設費用だけで数十万〜数百万円規模のコストが発生することも。最終段階の検証向き。

デモ機テストでミスマッチを防ぐ標準ステップ

「とりあえずデモ機を借りて稼働させてみたが、効果があるのかよく分からなかった」という失敗を防ぐために、実務で推奨される一般的な検証ステップを解説します。

1. 現場調査と仮設計画

既存の排気煙突やダクトの構成、デモ機を置くための設置スペース、周囲の安全性を確認します。
現場のガス温度や湿度、想定される臭気成分に基づいて、適切なスペックのテスト機をメーカーと選定します。

2. 実験機の接続(バイパス吸引法)

工場の排気ラインなどの場合、すべての排気を止めてテストするのは難しいため、既設ダクトからフレキシブルホース等で一部の排気を分岐(バイパス)させてテスト機へ通す手法が一般的です。
測定時にガス漏れが生じないよう、気密性を確保した接続を行います。

3. サンプリング(試料採取)と結露対策

テスト機が安定稼働した状態で、装置の「入口側(処理前)」と「出口側(処理後)」の排気を同時に専用のエアバッグなどへ採取します。

この際、排気ガスが高温多湿だとバッグ内で結露(ドレン)が発生し、ニオイ成分が水に溶けて正しい測定ができなくなる(数値を過小評価してしまう)リスクがあります。
実務ではドレンポットを挟むなどの結露対策を行った上で、正確なサンプリングを実施することが重要です。

主観に頼らない「脱臭効果」の科学的評価手法

近隣住民へのクレーム対策や行政への説明、社内の稟議書作成においては、「においが消えた気がする」といった主観ではなく、数値化された客観的エビデンス(証拠)が必要です。デモテストでは以下の評価手法を組み合わせます。

1. 三点比較式臭袋法(国家基準)

日本の悪臭防止法でも採用されている、国家資格である「臭気判定士」の管理のもとでパネル(人間の嗅覚)を用いて行う測定法です。
無臭空気で満たした3つの袋のうち1つだけにサンプルガスを注入し、嗅ぎ分けられる限界まで無臭空気で薄めていくことで、ニオイの強さを表す「臭気濃度・臭気指数」を正確に数値化します。

なお、この嗅覚測定法には「臭気指数10未満」といった定量下限値(測定の限界値)が存在するため、テスト結果が完全に「ゼロ(0)」と表記されない実務上の特性も事前に知っておくと安心です。

2. 6段階臭気強度表示法

人間の感覚に準拠した、0(無臭)から5(強烈なにおい)までの基準です。
周辺住民対策としての一般的な合格ラインは、出口の臭気強度が「2.5以下(何のにおいか分からない微臭レベル)」まで低減しているかがひとつの目安となります。

3. ニオイセンサー(臭気測定器)の正しい扱い方

その場でリアルタイムに数値が変動するため簡易的なチェックには便利ですが、ニオイセンサーは空気中の「湿度変化」や「アルコールなどの無害な成分」にも敏感に反応してしまう特性があります。
特に多湿な排気環境では水分に誤反応しやすいため、センサー値はあくまで現場での「傾向把握」の補助として使い、公式なデータとしては「三点比較式臭袋法」を併用するのが実務上の定石です。

デモ機を借りる前の事前確認チェックリスト

トラブルなくスムーズに実証試験を行うために、契約・調達前に以下の2点を確認しておきましょう。

■ 電気・ユーティリティ仕様の確認

デモ機の稼働に「単相100V」の一般コンセントがあれば足りるのか、あるいは「三相200V」の動力電源が必要なのかを必ず確認します。
方式によっては、電気以外に冷却水やコンプレッサーエアーの供給が必要になるケースもあります。

■ 「無償貸出」に含まれる費用の範囲

メーカーが「デモ機は無償貸出」と謳っている場合でも、それはあくまで装置のレンタル料のみを指しているケースが多々あります。
「往復の運賃(チャーター便代)」「ダクトの脱着・接続工事費」「専門機関による臭気分析費用」などは実費負担となるケースが一般的なため、トータルでいくらの検証コストがかかるのか事前に見積もりを取りましょう。

まとめ:実機検証が確実な環境対策への第一歩

脱臭装置の導入において、デモ機やテスト機による実証試験は、投資のミスマッチを防止するための極めて有効なステップです。
自社の現場環境や臭気特性、そして予算に応じた「最適なテスト計画」を立てることで、失敗のリスクを抑えた、より確実性の高い悪臭対策へと繋がります。

当メディアでは、各脱臭方式の詳しいメカニズムや、実際の設置場所ごとの導入事例も多数掲載しています。設備選定の判断材料として、ぜひ参考にしてください。

【導入場所・におい別】
脱臭装置おすすめ3

導入場所とにおいの特性に着目し、それぞれの課題に適したおすすめの脱臭装置を紹介します。「種類が多くて、何が違うのかわからない」そんな方こそ、自分の現場に適した脱臭装置選びにお役立てください。

調理・加工臭に悩む
食品工場なら
調理臭・油煙臭を
無臭物質へ変化させる
VFDシリーズ (日本デオドール)
日本デオドール公式HP
画像引用元:日本デオドール公式HP
(https://deodor.co.jp/vfd-ntm.htm)

設置場所

排気ダクト

寸法
(mm/幅・奥行・高さ)
605×400×
1000~820×
570×1400(mm)
重量(kg)35~92

消臭成分が調理臭や油煙臭などと反応し、無臭物質へ変化させる。反応しきらない微量臭も、植物精油の香調により心地よい香りとなり効果を実感しやすい。

15種類の消臭剤が、水産加工から焼き菓子まで、食品の臭気に幅広く効果を発揮。植物由来の消臭成分で安全性が高く、厳しい安全・衛生管理基準もクリアする。

溶剤臭・VOC対策に悩む
化学・薬品工場なら
揮発性・触媒毒を含む排ガスの
臭気漏れを防ぐ
触媒式脱臭装置 (TESSHA)
TESSHA公式HP
画像引用元:TESSHA公式HP
(http://www.tessha.com/equipment/catalyst/cu-7eh/)

設置場所

乾燥炉排気・反応槽ベントライン など

寸法
(mm/幅・奥行・高さ)
-
重量(kg)-

VOCや悪臭成分を化学反応で無害・無臭に変換。微量のシリコンやリンを含む排ガスも前処理で対応可能で、触媒毒を含む化学・薬品工場でも使える

装置内部の空気を外に逃げにくい状態に保つことで、ダクト接続部からの臭い漏れを防止。揮発性の強い化学物質を扱う場合でも周囲環境への影響を抑える

堆肥舎・発酵施設のアンモニア臭に悩む
畜産農業なら
高濃度アンモニアを
低エネルギーで処理できる
ミライエ生物脱臭装置 (ミライエ)
ミライエ公式HP
画像引用元:ミライエ公式HP
(https://miraie-corp.com/product/deodorizer/)

設置場所

屋外または既存脱臭槽内

寸法
(mm/幅・奥行・高さ)
6~12×9
(54~108㎡)
重量(kg)-

堆肥化・発酵工程から発生する硫化系臭気や3,000ppmクラスの高濃度アンモニアへ対応。強臭環境においても、安定した脱臭性能を発揮する。

微生物の力で分解するため、燃焼系設備のような高エネルギー消費が不要。さらに低圧ブロワ採用で電力消費を抑制し、24時間連続運転でもコストを抑える

【導入場所・におい別】

脱臭装置おすすめ3選