脱臭方式の違いはもちろん、「処理風量」や「設置環境」によって数十万円から数千万円まで大きく変動します。
適正な予算を確保するには、単なる本体価格だけでなく、工事費や付帯設備費を含めた総額イメージをもつことが必要です。
本記事では、Web調査に基づく方式ごとの相場観と、見積に含まれる費用の内訳を解説していきます。
各脱臭方式における初期費用の目安を以下の表にまとめました。金額幅が大きい理由は、処理する空気の量(風量)や対象となる施設の規模が異なるためです。
| 中和脱臭装置 | 13万円~220万円※1 |
|---|---|
| オゾン脱臭装置 | 10万円~300万円※2 |
| 光触媒脱臭装置 | 1,850万円※3 |
| プラズマ脱臭装置 | 2,500~3,500万円※4 |
| 活性炭脱臭装置 | 3,200万円※5 |
| スクラバー脱臭装置 | 3,000万円~4,000万円※6 |
| バイオフィルター脱臭装置 | 3,800万円 ~ 7億6,000万円※7 |
| 燃焼式脱臭装置 | 6,000万円~6,600万円※8 |
上記金額はあくまでWeb上で確認できる一例に過ぎません。実際の見積額は、「処理風量」と「臭気濃度」によって桁が変わる可能性があります。
例えば、同じ方式でも小規模な飲食店用と大規模な化学工場用では、装置のサイズが全く異なります。
正確な金額を知るには専門業者への見積依頼が必要です。まずはこの表を、方式ごとの価格帯を大まかに把握するための材料としてご活用ください。
見積書を見た際に想定外の金額に驚かないよう、初期費用の構成要素を理解しておきましょう。
費用は本体価格だけではありません。一般的に、大きく分けて以下の4つの要素で構成されます。
脱臭装置の「心臓部」にあたる費用です。脱臭方式によって構成内容は異なりますが、基本的には臭気成分を除去するための反応機構そのものを指します。
重要な点は、活性炭や化学吸着剤、バイオ担体(微生物の住処)といった最初に充填するための消耗品費も初期費用に含まれる場合が多いことです。
特殊な吸着剤や触媒を使用する方式では、この充填材のコストが本体価格を押し上げる要因となります。
本体を設置しただけでは、脱臭装置は機能しません。空気を送り込んだり、システムを制御したりするための周辺機器が必要です。
以下に基本的な付帯設備をまとめました。
見積額が変動しやすい項目です。設置場所の条件によって作業工数が大きく変わるため、現地調査なしでは正確な算出が困難な部分でもあります。
設置場所をにおいの発生源の近くにするなど工夫すれば、ダクトの距離を短縮でき、工事費を圧縮できる可能性があります。
見落とされがちですが、プロジェクトを進行させるために必ず発生する費用です。
どの脱臭方式を採用するかによって、付帯設備や必要な工事が変わってくるため、初期費用の安さだけで選ぶのは危険です。
また、導入後のランニングコストも変わってきます。
導入を成功させるためには、初期費用だけでなく、将来的な維持費を含めたトータルコスト、そして自社の設置環境や臭気の質に合致しているかを総合的に判断する必要があります。
「自社のケースではどの装置が適切なのか」「無駄なコストを抑えたい」と迷われている方は、以下の場所別おすすめガイドをぜひご覧ください。
方式ごとのランニングコストの違いや内訳について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
導入場所とにおいの特性に着目し、それぞれの課題に適したおすすめの脱臭装置を紹介します。「種類が多くて、何が違うのかわからない」そんな方こそ、自分の現場に適した脱臭装置選びにお役立てください。

設置場所
排気ダクト
| 寸法 (mm/幅・奥行・高さ) | 605×400× 1000~820× 570×1400(mm) |
|---|---|
| 重量(kg) | 35~92 |
消臭成分が調理臭や油煙臭などと反応し、無臭物質へ変化させる。反応しきらない微量臭も、植物精油の香調により心地よい香りとなり効果を実感しやすい。
15種類の消臭剤が、水産加工から焼き菓子まで、食品の臭気に幅広く効果を発揮。植物由来の消臭成分で安全性が高く、厳しい安全・衛生管理基準もクリアする。

設置場所
乾燥炉排気・反応槽ベントライン など
| 寸法 (mm/幅・奥行・高さ) | - |
|---|---|
| 重量(kg) | - |
VOCや悪臭成分を化学反応で無害・無臭に変換。微量のシリコンやリンを含む排ガスも前処理で対応可能で、触媒毒を含む化学・薬品工場でも使える。
装置内部の空気を外に逃げにくい状態に保つことで、ダクト接続部からの臭い漏れを防止。揮発性の強い化学物質を扱う場合でも周囲環境への影響を抑える。

設置場所
屋外または既存脱臭槽内
| 寸法 (mm/幅・奥行・高さ) | 6~12×9 (54~108㎡) |
|---|---|
| 重量(kg) | - |
堆肥化・発酵工程から発生する硫化系臭気や3,000ppmクラスの高濃度アンモニアへ対応。強臭環境においても、安定した脱臭性能を発揮する。
微生物の力で分解するため、燃焼系設備のような高エネルギー消費が不要。さらに低圧ブロワ採用で電力消費を抑制し、24時間連続運転でもコストを抑える。