工場や処理場から発生する「常時排気」の悪臭対策として、バイオフィルター脱臭装置が活用されています。
本記事では、バイオフィルター脱臭装置の特性や適した現場のほか、代表的な製品についても詳しくまとめました。
先に製品一覧を詳しく見たい方は、バイオフィルター脱臭装置一覧を見るをクリックしてください。
土壌やセラミック、ピートモスなどの担体に生息する微生物の力を利用した脱臭法です。悪臭ガスをこれら担体内に通過・接触させ、におい成分を微生物が「エサ」として摂取・分解(無臭化)することにより、空気を浄化します。
導入直後は菌が定着・増殖して本来の性能を発揮するまでに、一定の「馴養(じゅんよう)期間」が必要です。
これらの施設は、広大な敷地を持ち、かつ「24時間365日、絶えずにおいが発生し続ける」という共通点があります。排気が止まらない現場では薬剤や燃料コストが経営を圧迫しやすいですが、微生物が常時働き続けるバイオフィルター脱臭であれば、大規模な連続排気でも経済的に処理することが可能です。
一方で、設置スペースの確保が難しい現場や、臭気の発生が一時的で微生物の生存環境を維持しにくい施設には適していません。
導入場所・においから選ぶ
おすすめ脱臭装置
脱臭装置にはバイオフィルター脱臭装置以外にも様々な種類があり、現場の広さや換気状況、解決したいにおいによって「正解」は異なります。
「バイオフィルター脱臭装置が自分の現場に合っているか不安」「他の方式と比較したい」という方は、設置場所とにおいの種類から適した製品がわかる当メディアのおすすめ脱臭装置3選をご確認ください。
【場所・施設別】の脱臭装置を導入した事例はこちらからご確認ください。
微生物の活動を維持するための「散水用の水」と「送風機の電気代」のみで稼働する、シンプルな仕組みが特徴です。特別な薬剤や燃料を常時補充する必要がなく、日々のランニングコストを低く抑えられます。
24時間稼働が前提となる下水処理場や、大風量の排気処理が必要な食品工場などにおいて、稼働時間が長くなるほど経済的なメリットが大きくなります。
自然界に存在する微生物の浄化作用をそのまま利用しており、脱臭工程で有害な化学物質を使用しません。二次的な公害や排水への負荷を最小限に抑える、環境に優しい運用が可能です。
処理の過程で大量のCO2を排出することもなく、SDGsや環境経営を推進する企業の姿勢を象徴する脱臭方式といえます。
微生物が悪臭成分をエサとして「分解・増殖」を繰り返す自浄作用により、高い脱臭能力が長期間にわたって持続します。定期的なろ材の全量交換を頻繁に行う必要がなく、安定した稼働の継続が可能です。
充填材の寿命は環境により数年~10年ほどと長く、メンテナンスに伴う設備の停止(ダウンタイム)を減らせます。設備維持にかかる現場の手間と、管理負担を軽減できるのが大きな魅力です。
2026年2月3日時点、Googleで「業務用 脱臭装置」と検索し83社を調査。そのうち、業務用のバイオフィルター脱臭装置を取り扱い、公式HPが確認されたメーカーの製品を掲載しています。
なお、同一メーカーで複数製品がある場合は、メーカー公式HPの製品一覧で上位に表示されている機種を代表製品として1点ご紹介しています。
吸着剤「テクセルコール」により、多様な複合臭気を1種類で効率的に除去します。カートリッジ形式のフィルターを採用しており、ろ材の脱着や交換作業が容易です。
装置全体の圧力損失が低いため、送風機の消費電力を抑えた運用が可能です。耐食性に優れたFRP製で、ミストキャッチャーも内蔵しています。
長期運用とエコ重視なら
バイオフィルター脱臭装置
下水処理場や食品工場など「敷地に余裕があり、常時排気が出る現場」において、コストメリットと環境性能を発揮します。
一方で、「設置スペースが極端に狭い」「臭気の発生が断続的(微生物が維持できない)」といった現場には不向きです。
導入場所とにおいの特性に着目し、それぞれの課題に適したおすすめの脱臭装置を紹介します。「種類が多くて、何が違うのかわからない」そんな方こそ、自分の現場に適した脱臭装置選びにお役立てください。

設置場所
排気ダクト
| 寸法 (mm/幅・奥行・高さ) | 605×400× 1000~820× 570×1400(mm) |
|---|---|
| 重量(kg) | 35~92 |
消臭成分が調理臭や油煙臭などと反応し、無臭物質へ変化させる。反応しきらない微量臭も、植物精油の香調により心地よい香りとなり効果を実感しやすい。
15種類の消臭剤が、水産加工から焼き菓子まで、食品の臭気に幅広く効果を発揮。植物由来の消臭成分で安全性が高く、厳しい安全・衛生管理基準もクリアする。

設置場所
乾燥炉排気・反応槽ベントライン など
| 寸法 (mm/幅・奥行・高さ) | - |
|---|---|
| 重量(kg) | - |
VOCや悪臭成分を化学反応で無害・無臭に変換。微量のシリコンやリンを含む排ガスも前処理で対応可能で、触媒毒を含む化学・薬品工場でも使える。
装置内部の空気を外に逃げにくい状態に保つことで、ダクト接続部からの臭い漏れを防止。揮発性の強い化学物質を扱う場合でも周囲環境への影響を抑える。

設置場所
屋外または既存脱臭槽内
| 寸法 (mm/幅・奥行・高さ) | 6~12×9 (54~108㎡) |
|---|---|
| 重量(kg) | - |
堆肥化・発酵工程から発生する硫化系臭気や3,000ppmクラスの高濃度アンモニアへ対応。強臭環境においても、安定した脱臭性能を発揮する。
微生物の力で分解するため、燃焼系設備のような高エネルギー消費が不要。さらに低圧ブロワ採用で電力消費を抑制し、24時間連続運転でもコストを抑える。